四十肩、五十肩で悩んでいるあなた!
皆さん知っていますか!
肩関節は中年以降、かなりの老化してきています。
四十肩、五十肩は、関節を構成する骨や軟骨、靭帯や肩などが劣化して肩関節の周囲の組織に炎症が起きる事を言い、特に場所を特定しない『肩関節周囲炎』と言います。
そして、肩関節には動きをよくする袋や関節を包む袋があり、その袋が筋や腱に張り付いてしまうともっと動きも悪くなり、動きが悪くなります。
肩関節は、
圧痛の部位や動きの状態などをみて診断します。肩関節におこる痛みには、いわいる五十肩である肩関節の関節包や滑液包(肩峰下滑液包を含む)の炎症、上腕二頭筋長頭腱炎、石灰沈着性腱板炎、肩腱板断裂などがあります。
これらは、X線(レントゲン)撮影、関節造影検査、MRI、超音波検査などで区別します。
予防と治療
自然に治ることもありますが、放置すると日常生活が不自由になるばかりでなく、関節が癒着して動かなくなることもあります。
痛みが強い急性期には、三角巾・アームスリングなどで安静を計り、消炎鎮痛剤の内服、注射などが有効です。
急性期を過ぎたら、温熱療法(ホットパック、入浴など)や運動療法(拘縮予防や筋肉の強化)などのリハビリを行います。
これらの方法で改善しない場合は、手術(関節鏡など)を勧めることもあります。

肩関節周囲炎の原因は?
- 加齢に伴う筋肉や靭帯などの変性
- 肩の周囲にある神経が圧迫される
- 外傷
- 自律神経障害
- 血行障害
- ホルモンバランスの変化
四十肩(肩関節周囲炎)の症状
四十肩(肩関節周囲炎)の主な症状は
肩の痛みによって腕を上に挙げたり、後ろに回したり、ひねる事が困難になります。
また夜間痛と呼ばれる、夜寝ている時に痛みも生じます。
症状が悪化すると可動域制限が強く出現し、着替えや洗髪、洗濯物を干すなどの日常生活動作にも大きな支障をきたします。
肩関節の構造について
肩とは一般に上腕骨と肩甲骨で構成される関節をいいます。
正確には肩甲上腕関節と呼ばれます。

図のように上腕骨の丸い部分と肩甲骨の凹みの部分がハマるようにして関節を構成しています。
他の関節と比べると接触面が少なくハマりが浅い構造となっています。

関節唇
この構造だけでは非常に不安定なため、関節唇と呼ばれる軟骨組織でできたものや多くの靭帯や筋肉で補強される作りとなっています。
肩の動き
肩の動き、屈曲、伸展、外転、内転、外旋、内旋、水平屈曲、水平伸展という方向に分類されます。

肩を支えるのに重要な筋肉
肩は、骨のハマりが浅いため不安定な関節となっています。
これらを支えるのに回旋筋腱板、またはローテーターカフという筋肉が存在します。
いわゆる肩のインナーマッスルです。
これらを構成するのは
- 棘上筋
- 棘下筋
- 小円筋
- 肩甲下筋
の4つの筋肉で、肩を支えるのに重要な役割を果たしています。
腱板を構成する筋肉
棘上筋
●肩甲骨の肩甲棘という部分の上部から腕の骨についている筋肉です。
●主に肩を横に挙げる外転という動きに作用します。
棘下筋
●肩甲骨の肩甲棘という部分の下部から腕の骨についている筋肉です。
●主に肩を外にひねる外旋という動きに作用します。
小円筋
●肩甲骨の下方にある下角という部分の上から腕の骨についている筋肉です。
●主に肩を外に捻る外旋という動きに作用します。
肩甲下筋
●肩甲下筋の前から腕の骨についている筋肉です。
●主に肩を内側に捻る内旋という動きに作用します。
これらの筋肉は
- 肩の深部に存在している。
- 主な作用は関節を安定させること。
- 大きな力を発揮する筋肉ではない。
といった特徴があります。
運動を起こす力を発揮するというより、肩の動きを安定させて、円滑に肩が動くように微調整するような働きがメインです。
四十肩(肩関節周囲炎)の治療
四十肩(肩関節周囲炎)は症状や痛みの時期によって大きく3つに分類されます。
個人差はありますが、だいたいこのような経過をたどるケースが多いです。
①急性期
期間:約2~9ヶ月
発症して間もない頃で炎症が強く生じている時期です。
特出される症状は痛みで、肩を動かすと鋭い痛みが生じます。
また動かさなくても生じる安静痛
さらに夜寝ている時に生じる夜間痛も見られることが多いです。
急性期の治療方法
炎症を抑える事が最優先となります。
局所に注射をしたり、服薬にて痛みを抑えます。
またこの時期に無理に動かしたり、マッサージなどで強い刺激を与えると炎症が悪化して痛みが強まる事があるので注意が必要です。
必要に応じて三角筋などで腕を固定する場合もあります。
また寝る際は肩の下に枕やバスタオルを敷いたり、脇に挟んだりする事で痛みを和らげる事ができます。

あまりにも腫れたり痛みが強い場合には、市販薬などでなく、直接病院へ行って診察を受けましょう。的確な診察と治療を受けた方が治りが早くなります。
②拘縮期
期間:約4~12ヶ月
炎症症状が落ち着き、強い痛みは軽減されます。安静時痛、夜間痛もみられなくなりますが、拘縮が生じ始め肩の可動域制限がみられます。
特に制限が強く見られるのは外転と内旋、外旋の動きです。
日常生活では背中に手を回したり、シートベルトの着用やシャツを着る動作などで支障をきたす事が多いです。
拘縮期の治療方法
ホットパックや超音波などの温熱療法を行い筋肉の緊張を抑制したり、血流を促進させます。
その後にストレッチなどを行い可動域を広げるようなリハビリを行なっていきます。
③回復期
期間:約6~9ヶ月
痛みの強さは弱まっていき、肩の動きも徐々に改善していきます。
個人差もありますが正常な可動範囲に戻るには1年以上を要す場合もあります。
回復期の治療方法
拘縮期と同じように温熱療法を用いながら、ストレッチなどで積極的な可動域訓練を行っていきます。
重度の場合は手術をする事も!
人によっては可動域制限が強く、リハビリや温熱療法を行なっても改善が得られない事もあります。
長い期間経過しても関節の拘縮が強い場合、手術やパンピング療法という治療を行う事もあります。
手術は鏡視下授動術
肩に小さな穴を数カ所開けてそこから内視鏡と手術機械を挿入して行う手術です。
関節拘縮の原因となっている筋肉や靭帯、関節包の癒着(組織同士がくっついている状態)を切離します。
傷も小さいためリスクも少なく行える手術というメリットがあります。
パンピング療法
パンピング療法とは肩に局所麻酔をした後に生理食塩水を関節内に注入・吸引を繰り返す事で少しずつ関節包(関節を包んでいる膜)を広げる方法です。
最後にステロイドを注入して炎症を抑えます。
そうする事で肩の組織の癒着(組織同士がくっついてしまっている状態)を解放していく事で痛みと可動域制限を改善していきます。
可動域拡大のための運動はいくつかあります。
痛みがまだ残っている時は、腕を振りながら動かす運動アイロン体操『コッドマン体操』が良いです。
重りの重さで関節への荷重を軽減させながら無理のない範囲で可動域を広げられます。
でも、痛みがある時はやらないで下さいね!
肩甲骨の体操も必要です。
でも、自分では出来ない?やれないっと言う方は、当院の微弱電流AAP治療をお勧めします。1回での可動域の違いに注目して下さいね!!↓↓
微弱電流治療とは


